著者:グレニー

キンドレッド

英国のスピリチュアリスト・画家

◆現在、この本はドイツ語等にも訳され、今もなお、グラストンベリー・聖杯の泉のお土産物屋さんで売られています。

 

この本のほかにも『The Tree Ogham』、『Creating Ceremony』等、ケルト文化を今日に伝える、青い小冊子とブラウンの小冊子などがすべて手書きの文章とイラストで描かれたものがあります。


少しだけ、読んでみる


BELTANE CELEBRATION

ベルティンのお祝いと儀式

 

村の中についているすべての火を消すところから、この儀式は始まります。

火を全部消したら、新しい火をつけていきます。

この新しい火とは、ティン・エィンと呼ばれる聖なる火。必要な火のことです。

できれば樫の木の一片に穴をあけて、同じ木のこすり棒をこすりつけた摩擦熱でできた火か、或いは、火打ち石を打ち付けて起こした火か、草の束に火をつけたもの等で、火をつけていくようにします。

聖なる火であるティン・エィンは儀式の中心に配置します。

次に、みんなで輪になり、この火を囲み、火を跳び越す儀式を行います。

友達どうし、恋人どうし、誓いをたてて、心に抱えているものを解き放ち、焼き払う気持ちで、火を跳び越すのです。

跳び越すときに、「私は〇〇を解き放ちます!」と大声で叫びましょう。

この儀式は、あなたが何を吸収したいのかに焦点を合わせて行ってください。

大地とあなたの双方を同時に理解することで、エネルギーは満たされていきます。

今は、この先、あなたが行く道をクリアにしていくときです。

そして、このエネルギーを何につかうかもクリアにしていくときです。

さあ、陽気に音楽を奏で、唄い踊り、みんなで楽しくすごしましょう。

自然の力、成長する力をお祝いしましょう。

てっぺんに花をあしらい、リボンをつけたメイポールが立ち上げられたら、リボンを内側と外側の反対方向から編み込んでいきますが、編み込む瞬間に、今、自分はどのパスを選んでいこうとしているのかに集中してください。

リボンや花々で木を飾り付け、ビスケットやキャンディを色とりどりの紙に包んで吊るしましょう。

これは、木の成長に敬意を表すためです。

儀式が終わったら、一人一人がティン・エィンの火を少しずつ自分の家にもって帰り、家に火を灯します。

翌朝、目覚めたら、朝露や夜明けの湧き水で顔を洗い清めましょう。

翻訳者 あとがき

 

 本書は、私が1996年の冬至にイギリスのグラストンベリーを訪れた時に、出会った小冊子を翻訳させてもらったものです。

 グラストンベリーとはスピリチュアルな人たちの心のよりどころとして、有名なイギリスはサマセットの小さな町です。

 小さな町ではありますが、アーサー王伝説や、聖ミカエルの丘、ヘンリー八世が破壊したグラストンベリー修道院などのほかに、赤い泉が湧く聖杯の泉や、白い泉などでも有名です。

 私自身の人生の大きな変化のときを迎えていたこの時、やはり魂のよりどころとして、グラストンベリーを訪れたわけですが、その時、当時の聖杯の泉のお土産物屋さんで、この本をみつけました。

 すべて手書きで書かれた美しくも神秘的なイラストレーションに心を奪われたものの、手にした本を書棚において、私は店を出ようとしていました。

今、癒しを求めている私には、本など必要ないと言ったような硬い態度に対して、この小さな黄色い本は、強くその態度を改めるように私の後ろ髪を引きました。

この本を置いて帰ってはいけない。

 そう何者かに強く言われた感覚を覚え、心の中で謝りながら、再び本のところに帰り、購入し、宿に帰ってからむさぼるようにして読みました。

 

 グレニーの挿絵は、子供のころに読んだイギリス児童文学の数々を思い出させてくれて、心も目がしらも熱くなり、グラストンベリーの町をあとにすることができなくなり、その後、数日間、滞在することにしました。

 その後、白く霧が立ち込めるミカエルの塔の下で、出会ったタロットリーダーから、私はイギリスに移住することになると伝えられ、彼の作った小さなワンドを与えられた後から、すべての物事に加速がつき、あれよあれよという間に日本をあとにし、イギリスに住むことになってしまったのです。

 その間、私は、生まれて初めて著者に直接手紙を書くということをせざるを得なくなりました。なぜなら、この小さな黄色い本が、私にそうしろと言うからです。

グレニー・キンドレッドに初めて手紙を書き、会いたいと告げ、当時、マツロックに住んでいたグレニーを訪ねました。

私 にとっては大きな冒険でしたが、グレニーは暖かく迎えてくれて、この本を日本の人たちに読んでもらえるなら、と、翻訳の約束をとりつけることができたのです。

今ほど、英語も話せなかった私をグレニーが信じてくれたかと言えば、オックスフォードで美術を教えていたほどの人ですから、多分、語学力ではなく、もっと違ったところをみて判断をしてくれたのではないかと思います。

 きっと、グレニーも、突き動かされるようにこの本を書き、その流れの先に、日本から誰かが来て、この本を日本の人たちに日本語で読ませたいと言いはじめることを、知っていたのではないかと思います。

その後、1999年に前世紀最後の皆既日食の日に、ヒーリングフェスティバルに招待を受け、素晴らしい時間をすごすことができたのも、グレニーのおかげでした。

 

スピリチュアルな世界も移り変わりがありますが、今、本書が再び必要な時を迎えたと感じ、サンジェルマン出版の第一号の書籍として再販することにしました。

 

皆さんがこの本を手にとり、かつての私のように心も、目がしらも、熱くする体験をしていただけたら、幸いです。